全国安全週間並びに同準備期間についてはすでに当ホームページからもお知らせしておりますが、このたび厚生労働省労働基準局長より、JR西日本福知山線における列車事故にも鑑み、安全重視の考え方を広く当協会会員他に周知し、安全意識の高揚と安全活動の定着を図ることを期して、平成17年5月31日付 基発第0531003号にて以下の通り、厚生労働大臣メッセージが届きましたので紹介いたします。

 

平成十七年度全国安全週間厚生労働大臣メッセージ


〜トップの決意のもと、安全と健康を最優先する企業文化の確立を〜


 産業界における自主的な労働災害防止活動を推進するとともに、広く一般の安全意識の高揚と安全活動の定着を図ることを目的として、全国安全週間が、七月一日から七月七日まで実施されます。


 全国安全週間は、昭和三年に始まって以来、戦中戦後の混乱期も含めて一度の中断もなく続けられ、本年で七十ハ回を迎えることとなりました。


 これまでの間、関係者の不断の努力により労働災害は大幅に減少していますが、今なお年間五十四万人あまりの方々が被災し、千六百人を超える方々が亡くなられております。また、一度に三名以上が被災する重大災害は昭和六十年以降増加傾向にあり、昨年は昭和六十年の約二倍、およそ三十年前と同水準となっております。


 労働者の安全と健康の確保は、企業経営における最重要事項です。

 しかしながら、昨今の企業間競争の激化の中で、ともすれば効率性のみを追い求めるあまり、安全を軽視する傾向がないとは言えません。このため、厚生労働省としては、トップ自らによる率先した安全管理活動の重要性について、強力に指導してきたところです。そのような中にあって、本年四月、JR西日本福知山線において、百名を超える方々が亡くなり、五百名を超える方々が負傷されるという、きわめて甚大な列車脱線事故が発生したことは、誠に遺憾であります。


 各事業場のトップは、経済情勢が厳しく、企業間競争の激化、コスト削減が進められる中にあっても労働者の安全と健康の確保が何よりも大切であるということを今般の事故を機に改めて考えていただくとともに、関係法令の遵守はもちろんのこと、大事故を引き起こした場合の企業経営リスクを含めた幅広いリスク管理の視点から、安全と健康の確保に必要な組織ー人員、経費等の環境を整え、維持する責任を再認識する必要があります。


 また、二〇〇七年問題と言われる、「団塊の世代」のベテラン労働者が大量に退職する時期を目前に控え、安全のノウハウを次の世代に確実に伝承していくためには、これまでのような個人の能力や経験のみに依存するのではなく、組織的かつ体系的に職場の危険性又は有害性を調査して、職場のリスクを減らしていく仕組みを構築し、事業場内に定着させ、これを継続的に運用することにより、職場の安全衛生水準を段階的に向上させていくことがますます重要となります。


 本年度の全国安全週間のスローガンは、「トツプの決意とみんなの創意リスクを減らして進める安全」です。各企業におかれては、安全の確保を企業が負うべき社会的責任の最重要事項として明確に位置づけ、トップ自らが先頭に立って、強いリーダーシップを発揮していただき、積極的にこれに取り組んでいただくよう、ここに強く望むものであります。


平成十七年五月三十一日
厚生労働大臣尾辻秀久